
第42回 QC検定2級を受験しました(2026/9/27)。基準解答で自己採点した結果は以下のとおりです。
品質管理の手法・・・ 43/ 49(正答率:87.8%)
品質管理の実践・・・ 51/ 54(正答率:94.4%)
総合 ・・・ 94/103(正答率:91.3%)
合格基準は公式に
「総合得点が概ね70%以上、かつ手法・実践の各分野が概ね50%以上」
とされています。ただし正確な合格ラインや配点等の詳細は公開されていません。以上のことから、マークミスなど解答内容以外の深刻なミスさえなければ、合格
したのではないかと思います(発表は11/6)。
多くの方が、ご自身の勉強法などを踏まえ、ブログなどで合格への道を示しています。それらはとても有効な方法と承知しつつ、昨今の事情を踏まえ追加でお伝えしたいと思った点を以下にご紹介します。
1. 手段を目的化しない。
これは、QC検定2級合格そのものを目的化しないという意味です。もちろん、合格するのはとても嬉しいですし、大変意義のある事です。しかし、合格そのものだけが目的ではもったいない。「使ってこそ」の知識です。
これがどのように有効かと言うと、QC検定の各分野を学ぶ際に、その「使いどころ」をイメージしやすくなります。私の場合は、過去の業務経験を振り返って、
- この相関分析をあのとき知っていれば、もっと説得力のある説明ができたかも
- 二元配置分散分析をあのとき使っていたら、もっとスムーズに解決できたかも
などなど、悔しい思いをする場面が多々ありました。この体験は、知識を定着させるのに有効なスパイスとなります。
2. なるべく「原理」を理解する。
公式を覚えるのは難しいです。中には、試験対策の参考書を読んでも、途中式が省かれていて、なぜ最終的にその式になったか分からないものが多々あります。だから、丸暗記するしかない。
「まる描いてちょん、まる描いてちょん、あっという間にドラえ~もん~♪」
の世界です。なぜそうなった?でもまあいいか、暗記しよう、となります。ここが実はもったいなくて、丁寧に途中式を計算するのは、意外と学習効果が高いです。
- 公式を忘れても導出できる可能性がある。
- 公式が記憶に残りやすくなる。
- 導出の過程で、その意味を理解しやすくなる(応用しやすくなる)。
ただし、数学の苦手な方には、かなり苦しい道のりです。万人にはお勧めできません。数学の好きな方、或いは周囲に数学の得意な人がいる方にお勧めの一策です。
3. 「QC検定2級という競技」と割り切る
勉強の初期段階で、過去問を解く際などに、丁寧に式を書いたり、表を書いてを繰り返しました。導出のプロセスを学ぶうえでは有効でしたが、それでは全く時間が足りません。毎回100問近くを解く様子は、少々物騒な例えですが、まるで「時代劇の百人斬り」のようです。斬った結果を確認する暇(いとま)など微塵もありません。対峙する相手を一刀のもとに斬り捨て、次へ次へと進みます。少し手ごわい相手が出てきたら、何合と切り結ぶしかありませんが、それでは全員を倒せません。「後でね」と告げて、次に進みます。一通り斬り終えたら、残った強敵に戻って回収です。時間いっぱい、さあ、何人斬りそこなった?を問われるわけです。
一方で、実務で活用する際は、対象を確認して方式を決定するなどの場面では、しっかりと検討を重ねる必要があります。つまり、両者は全く違うのです。先ほどの「目的化しない」という主張と矛盾するかもしれませんが、検定は「そういう競技」と割り切って、これをクリアする練習としましょう。
4. 過去問を活用する
人によっては、まず参考書でしっかり勉強したうえで過去問に挑むプロセスを推奨される方もいます。一理あります。貴重な「初見の問題」ですから、いたずらに消費するのは勿体ない。一方で私の場合は、第35回の過去問から
- まず初見で解く
- 当然、できないところが多々ある
- できない分野についての理解を徹底的に深める
という方法をとりました。過去問6回分を3~4周しましたが、大丈夫です。これだけ問題量が多いと、少し時間を空ければすぐに「あれ、ここどうだっけ?」とほぼ初見化されます(私の脳が衰えていただけかもしれませんが)。
一方で注意したいのが、過去問をやりすぎると「過去問で100点になる練習」になってしまうことです。いわゆる「オーバーフィッティング(過剰適合)」が発生します。問題文を読んで、原理原則から正しく解くのではなく、「確か答えはこうだったかな?」といった別の道筋で答えに至ろうとするわけです。しかし真に必要なのは、初見問題への対応力です。過去問で100点を取る能力と、初見問題を解く能力は同じではありません。従って、過去問完璧は重要ですが、過剰に過去問のみに適応しないことをお勧めします。
5. AI活用
私の場合、AIを使わなければ、今回の学習効率は大きく違っていたと思います。そういう意味では、時代に、タイミングに恵まれました。私が行ったのは「AIとの徹底的な対話」です。なぜそうなるのか、それはどういう意味なのか、を徹底的に(可能な範囲で)行いました。これが、理解の促進に繋がりました。AIは、同じことを何度聞いても怒りません。解らなければ食い下がって、何度も何度も説明してもらいました。「そこのところ、もっと丁寧に」「もっと詳しく」と、何度お願いしたか分かりません。これが、とても有効でした。選択式ではなく、自由記述式での回答を要求してもらうのも有効です。AIを活用できる環境にある人には、理解を深めるための一つの方法としてお勧めします。
6. 参考動画の活用
You Tubeでは、実に多くの方が合格のための動画を公開してくださっています。これら動画に、とてもお世話になりました。中でも
「データサイエンスLab.」
さんの動画は非常に分かり易く、何度「なるほど」と思ったことか。生涯、感謝が尽きることは無いと思います。
youtu.be
7. 業態を問わない
「私は工場勤務ではないし、ましてや品質管理ではないから関係ない」と考えて距離を置くのは勿体ないです。統計的なものの見方は、仕事だけでなく、日常の様々な判断にも役立ちます。多くの分野で、少なからず使いどころはあるはずです。例えば教師の方が、「教え方を変える前後でテストの点数を比較して、有効性を確認する」なんてこともできます。或いは、例えばたこ焼き屋さんが、
- できるだけ出来立て熱々のたこ焼きを食べて欲しい。直前に売れたこのタイミングで、何分後までに何個焼いておけば良いか。
- 気温と売れ行き具合から、この季節の材料仕込みはたこ焼き〇個分だな。
- とはいえ、統計だけでは分からない長年の勘もある。
といった感じでうまく組み合わせ、活用する場面があると思っています。一度は挑戦してみて、合わないと思ってから距離を置くのはどうでしょうか。
8. 自分なりのストーリーを
覚えにくい概念や単語は、自分なりのストーリーを作成すると良いでしょう。
私自身、いくつかテスト用にストーリーを作成しました。
管理図の名前を忘れたおかん(QC検定版) - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
確率変数が分からない理由 〜VBA経験者の私が腑に落ちた考え方〜 - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
どんぐりと山猫とサンプリング - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
ボブさん物語 ~本当の姿は誰も知らない~ - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
回帰分析事件簿 ~消えた原価の謎~ - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
平均は同じと言えるか(分散分析) - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
商品企画七つ道具で婚活!? - Infomentのブログ ~Excel VBA奮闘記~
自分なりに説明できるようにすることで、記憶に定着しやすくなります。
9. 検定試験の結果は、必ず振り返りを
これは試験後の話ですが、検定試験の結果は、振り返りを行いましょう。私自身、振り返りを行い、
- 単純ミス
- 理解不足
のいずれが原因だったか再確認を行いました。自分の足りない部分を確認して補い、今後の業務などで有効活用いただければと思います。
10. そして最後に
是非、統計学のことを好きになってください。勉強は苦しいときもありましたが、同時にとても面白い学問だと思い、楽しんで取り組むことが出来ました。
これら全てを実践したからといって、必ず合格する保証はありませんが、少しでも皆さんの合格に寄与できれば幸いです。
以上、参考まで。





