点と直線の距離

最近のベクトルの勉強し直しを切っ掛けに、自分が知る「点と直線の距離」の
求め方を整理してみた。

今回は、下記の直線Lと点Aの距離を例題として、3つの方法を纏めてみる。

① 直行する直線を求めてから交点を求める方法(中3)

中学までの知識で求めるなら、これか。

  1. 点Aを通り、直線Lに直行する直線Mを求める。
  2. 直線Lと直線Mの交点Bを求める。
  3. 点Aと点Bの距離を、三平方の定理で求める。

まず、直行する直線の傾き同士を掛けた答えは「-1」であるから、直線Mは
次のように表せる。
3x-4y+c=0
この直線は点A(2,3)を通るから、この座標を代入して
3×2-4×3+c=0 より c=6
∴3x-4y+6=0
この二つを連立方程式として解けば、B(-2,0)となる。

最後に三平方の定理を用いて、下記のとおり求まる。
AB=\sqrt{\left\{ 2-\left( -2\right) \right\} ^{2}+\left( 3-0\right) ^{2}}=\sqrt{25}=5

一番わかりやすい方法と思う。

② 点と直線の距離を求める公式(高1)

ずばり、公式に代入してダイレクトに求める。
manabitimes.jp
AB=\dfrac{|4\times 2+3\times 3+8|}{\sqrt{4^{2}+3^{2}}}=\dfrac{25}{\sqrt{25}}=5

最も単純で、計算ミスも起きにくいと思う。ただし、公式を丸暗記すると忘れがちなので、一度は自分で導出しておいた方が良いかも。

③ 法線ベクトルを用いる(高2)

先日ベクトルを復習して、そういえばこんな方法もあったことを思い出した。

  1. 法線ベクトルを求める。
  2. ABベクトルが法線ベクトルのk倍であることから、点Bの座標を求める。
  3. 以下、①と同様。

直線Lの法線ベクトルは、
\overrightarrow{n}=(4,3)
また、B(s,t)とするとき、\overrightarrow{AB}=k\overrightarrow{n}であることから、
\begin{cases}s-2=4k\\ t-3=3k\end{cases}
kを取り除いて
3s-4t=-6
B(s,t)は直線L上の点であるから、
4s+3t=-8
この二つを連立すれば、点Bの座標が求まる。
s=-2,t=0
あとは、①と同じ。

まとめ

ということで、今回は3つの方法を纏めてみた。
学習が進む毎に、求め方が色々と出てくるのが面白い。
まだまだ忘れているのだろうし、きっとまだ私の知らない方法もあるに違いない。

参考まで。